2008-09-24から1日間の記事一覧

こうしたポストモダン人をその「驕り」から目を醒まさせるものは、いまや近代の啓蒙理性ではなく、象徴的なテロリズムによって与えられるのではないか。秋葉原事件とは、そのような思想による「啓蒙テロ」であったといえるだろう。テロリズムが啓蒙理性の役割を代行するという事態に、私たちは時代の病を見るのである。

本(講談社)2008年9月号、p.60 橋本努「思想テロとしての秋葉原事件」「時代の病を見る」とは書いてあっても、この読み解きは、落ち着かない気分になる。10年後であれば、的確と思えるようになるのかもしれないが、当事者でなくても、秋葉原事件は、まだ十…