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★★★1991年の日本エッセイスト・クラブ賞受賞作。引用は、迷いに迷って三(四)つだけ選んだ。そのうちの一つは私の酒嫌いを代弁してくれているもので、これは私用にするには若干の手直し必要なのだが、まあ大方はこんなところなので、長い引用になったが、酒…
冗談でも揚言でもなく、私は料理が上手い。そう言うと、「男の料理」のようなものを想像して、ふと意地悪い笑いを浮かべる女の人もいることかと想像されるのだが、それはとんだ見当はずれというものである。(p.133) 「揚言」に「ようげん」のルビ なにしろ…
asta(ポプラ社)2008年10月号、p.130 蜂飼耳「近づいてくる遠くの山々」(石田千『山のぼりおり』の書評)誰しも山がそこにあったら登りたくなってしまうものと思っていたけど、そうではない人もいるのだな。変人と称されることの多い私だけど、すんごく普…
本(講談社)2008年9月号、p.60 橋本努「思想テロとしての秋葉原事件」「時代の病を見る」とは書いてあっても、この読み解きは、落ち着かない気分になる。10年後であれば、的確と思えるようになるのかもしれないが、当事者でなくても、秋葉原事件は、まだ十…
本(講談社)2008年9月号、p.29 原武史「鉄道ひとつばなし152 TJライナーに乗る」たった2ページのTJライナー乗車記だけど、面白かった。東武東上線で「英国の疑似体験ができ」てしまうってんだから。「この先に東京があるかのようだ」って、実際に乗ってそん…
(注:1行目の「このように読まれるもの」には傍点ルビ) 一冊の本(朝日新聞出版)2008年9月号、p.106 橋本治「行雲流水録 第八十七回 文芸批評は、まず「あらすじ」だろう」080912-136で引用した豊崎(大は立)由美の「削りに削った末に残った粗筋と引用。…
朝日新聞2008年9月14日、9面 耕論 日韓の悩ましさ(朴裕河/パク・ユハ、黒田福美、若宮啓文)なるほどそういうことか、といままでで一番腑に落ちた説明。080914-138
原田宗典『たまげた録』(講談社、2008、p.86)ルーブル美術館で見事“ルーブル熱”にかかってしまった原田宗典と「カミサン」は、しかしこのあと「芸術の殿堂ルーブル美術館の中で、これほど芸術とかけ離れた出来事に遭遇」することになるのだが、この話は導…
星星峡2008年8月号no.127、p.73 ばばかよ「恋愛から遠ざかっていたわたしのひさびさの胸キュン」(山崎マキコ『盆栽マイフェアレディ』書評)ちゃんと最初の方で「脂のからまった焼肉と同列に並べるには異論のある方もいるでしょうが、味わえるなら何度でも!…
新宿浄化作戦とかは、それらを一緒くたにしてしまう、その想像力の無さが嫌なんですよ。やっぱり画一的な考え方を壊してやりたいというのが俺の中にはあるんでしょうね。壊せなくとも、この辺でちょっと暴れとかないとダメだろうなというのが」 本の話(文藝…
『港区 私と町の物語 上巻』(港区、2007年、p.22)橋本栄さんという人が、小学生の夫と3歳下の義妹が「縁側で仲良し読者」をしている写真について語っている。撮影時期が昭和8、9年というから、写真を撮ることはまれであったかもしれず(なにしろ「ライカ1…
橋本治『宗教なんかこわくない!』(マドラ出版、1995、p.302) いやもちろん、宗教のことについて書かれた本なのだけど、橋本治の論理展開というのが、実にこんな感じなんであった。 080425-3