2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧
大崎善生『パイロットフィッシュ』(角川書店、H13年、p.79)学生時代からの先輩のI氏が8日に亡くなったという知らせを昨日聞いたのだが、このことは私の中ではとっくに整理を付けていたはずのことだった。遡れば、もう治る見込みがないと聞かされた半年前(…
図書(岩波書店)2008年12月号、p.1 永井均「読まずに書く」上の文で全体の1/3だから、全部載せてしまいたいところ。でもそれだと何なんで、是非是非「図書」をお読みくだされたく……。「読む前に書いた」という永井均に俄然興味が湧くが、哲学というのがなぁ…
「なんでもいいから、もうついて来るな。俺は忙しいんだからな」 「忙しいって言う人間ほど閑なものだ。閑であることに罪悪感を抱くから、やたら忙しいと吹聴したがるんだね。だいたい、本当に忙しい人間が古本市をブラブラしているのは理屈に合わないぜ」 …
(注:「燠」に「おき」、「尉」に「じょう」のルビ) 宮尾登美子『藏(下)』(角川文庫、H10年、p.182)「尉」は炭火の白い灰の意。実は、上巻の途中までなかなか乗れずに、投げだしてしまおうかとも。が、あるところまで来たらページをめくるのももどかし…
どごの家でも、親戚がふえるがんはもの入りらすけというて、内々同士で縁組したもんらったしの。 それを考えっと意造よ、誰をも責めることはできねわね。 烈ひとりにその報いが来たがんはほんんにむごいろも、いまさら原因をさがし出すよりも、なるべくこの…