鬼若とは武蔵坊弁慶が寺の稚児であった時の幼名。比叡山の古池に棲み、通りかかる者に害をなすという巨大な物体を三枚続の画面いっぱいに描く国芳のワイドスクリーン型の図としては早い時期の作。鬼若の括り袴や乳母・飛鳥の着物の紫、鯉の眼球の黄など褪色しやすい色が非常によく保たれている。

江戸東京博物館ボストン美術館浮世絵名品展』の歌川国芳「(鬼若丸の鯉退治)」の説明文

12日に江戸東京博物館行ってきた。本物の浮世絵は北斎のものをまとめて見たことがあるくらいだったので、「初期から幕末までの華麗なる浮世絵の歴史を概観」できるこの展覧会には、感激しまくりだった。すごいよ、浮世絵!

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鬼若丸の鯉退治 歌川国芳(1797-1861)弘化2年(1845)頃 大判錦絵三枚続 この画像は、『ボストン美術館浮世絵名品展』に展示されていたものとは印象が少し違って見えるのだが、参考ということで。

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