2008-11-15から1日間の記事一覧

今、使い捨てにされて苦しむ若者たちが『蟹工船』に共感していると聞き、じーんとします。彼らは「自分さえ勝てばいい」という私たち高度成長期生まれとは違い、優しい世の中を作るでしょう。

しかし同時に暗澹とします。多喜二には共産主義という理想があったけど、今は、信じるに足る「正解」がない。理想は消えたのに地獄だけ復活したのです。 それにしても、多喜二が命がけで信じたあの主義は、なぜダメだったのでしょう。『蟹工船』パワーを浴び…