2008-12-12から1日間の記事一覧

神は、空の高みにいるのでもない。人間の心の中にでもない。神がいるのは、今あなたが面と向かって相対しているあらゆる人の中だ、という神学的解釈は、私の心を捉えて放さなかった。

小説家としての私は、あらゆる人の中に神がいる、ということを証明できなければならない。殺人鬼とか、鬼畜とか呼ばれる人の中にも神がいる、ということを、実感的に描けねばならない。 青春と読書(集英社)2008年12月号、p.3 曽野綾子「墨絵の光景」私には…