2012-08-17から1日間の記事一覧

姫野カオルコ『ドールハウス』★★★☆(角川文庫10415、H9-1)

『人形の家』なのだから主人公の理加子は最後に家を出るのである。そこは同じだが、理加子の家出は夫から自由になるのではなく、さらに根源的である両親の呪縛からの逃避だ。 私には理加子を、決して奇異な、特別な少女として描いたつもりはない。おそらく現…