既製服が必要なら小説を読め。手作りの服が必要なら歴史書を読め。

青春と読書(集英社)2008年12月号、p.21 遅塚忠躬「ミラボーとロベスピエール」ここだけ読むと逆のような気がするのだが、この前に、 それでは、真実を描く小説家の方が、事実にこだわる歴史家よりも上位にあるのだろうか。いや、そうではない。小説家は、…

最終的には、正義の味方バットマンが勝ち、人間性悪説は表面的には退けられるのですが、あらゆる汚い手段を使って、人間のモラル感覚を崩壊させようとするジョーカーという人間像から来る後味の悪さは消えません。それは、あらゆる人間は潜在的に敵だというアメリカ的世界観の反映だからです。

先住民が暮らしていた土地に乗り込み、銃を知らぬ彼らを銃で殺し、その土地に国を作ったアメリカ人にとって、また、よその土地から連行した黒人を奴隷として使って産業の基礎を築いたアメリカ人にとって、自分とは違う人種にいつ復讐されるかもしれないとい…