「だって真悟の産声を聞いた瞬間にわたしは思ったんだもの。ああ、やっぱりわたしはあなたの子どもを産むべきだったって」

白石一文『見えないドアと鶴の空』(光文社、2004、p.310)

また白石一文なのは、ちょうど続けて読んでいるところなので……。

まさか白石一文にオカルトサスペンスがあるとは思っていなかったので、少々面くらってしまったが、途中からいつものペースになって、自分と世界との関係性のようなことを執拗に語っている。

けど、ここではこの本の奇妙さが出ているセリフを選んでみた。

080520-28