昨今、家の手伝いをする子供というのは棲息するのだろうか。

月刊百科(平凡社)2008年8月号No.550、p.28 陶智子「日本人のお作法3」

そりゃ言い過ぎです。けど一瞬ながら、どうだろ、と。以下は上の続きの文。

私が子供の頃、一日のお手伝いのスケジュールがあった。それは、朝早起きをして玄関の前に届けられた新聞と牛乳を家の中に運ぶことから始まって、夕方空になった牛乳瓶を家の前の牛乳箱に入れるところまで。お手伝いをすることは楽しかったし、誰よりもたくさん御用を言い付けられたいと思っていた。何かを任されるということは一人前と認められていることなのだということを、きっと直感的にわかっていたのだ。だから「小さいから無理」などと言われると無性に悲しかった(確かに私は特別チビだった)。


陶智子が私より年下(1960生)とは、こういうのを読んでしまうと、とても思えない。年上のしっかりお姉さんみたいなんだもの。お手伝いに対する心がけが違うのは、親の教育か、はたまた、なんて大げさなことではなく、本人の素質だね、はい。

080829金 No.122