削りに削った末に残った粗筋と引用。それは立派な批評です。逆にいえば、その彫刻を経ていない粗筋紹介なぞウンコです。

本が好き!(光文社)2008年8月号vol.26、p.120 豊崎由美「ガター&スタンプ屋ですが、なにか? 私の書評術 2」

安易にそうだ!そうだ!と同調していたら(これだってよく考えたら大変なことなのだけど)、とんでもないしっぺ返しが待っていた!

最後に、今もかつても変わらないわたしの書評観を挙げておきます。

1.自分の知識や頭の良さをひけらかすために、対象書籍を利用するような「オレ様」書評は品性下劣。
2.贈与としての書評は読者の信頼を失うので自殺行為。
3.書評は読者に向かって書かれなければならない。

書評というものは、ますはなにより取り上げた本の魅力を伝える文章であって欲しい。読者が「この本を読んでみたい」という気持ちにさせられる内容であってほしい。自分の考えを他者に伝えるための容れ物として対象書籍を利用してはならない。書評は作家の機嫌をとるために書かれてはならない。自分自身の諫めとして記しておきます。


困ったなー。こんなブログは書いてちゃいけない、と言われたようなもんだしな。読まなかったことにしてしまいたいけど、そうもいかないし。引用したことで見逃してもらおうかってのは品性下劣ぅですか。逃げ道は、私が物書きではないってことくらいしか浮かばないが、そういう問題ではないか。ま、ではありますが、このブログは私の勉強道具みたいなものなんでぇ、だったらよけいやめろ!てなことにもなりませぬ。すたこらさっさっさ。

(注:豊崎由美の「崎」は大の字が立)「1.」[2.][3.」は原文だとそれぞれ○数字)

080912-136