それに、ある村が戦場になり、双方の軍がその村を挟んで、にらみ合いになる。黙っていると、両軍から税(年貢・夫役)を二重取りされる。こういう事態はよく起きていたらしく、中世の村では、それを「二重成」といって、ひどく嫌った。そこに、新たに「半手」という習俗が育っていた。双方の軍に税を半分ずつ納め、現代の板門店のような厳しい境界を設けず、村人の出入りは自由、というのが習わしであった。そんな両属の村が、戦国の世には、至るところにあったらしい。戦国の大名たちの合戦は、領土紛争ではあったが、半手といのは、境界をアバウト

(注:「夫役」には「ぶやく」、「二重成」には「ふたえなし」、「半手」には「はんて」のルビ)
本(講談社)2008年11月号、p.25 藤木久志「村に戦争が来た」

「村に戦争が来た」ら、村人はどうしてたかという話の、ほんの一部(要約力がないんで、だからって全文引用するわけにもいかないので、ご勘弁)。『七人の侍』は、映画のようには探せないからね。

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