ふ
まだ二冊目だが、姫野カオルコ中毒になりそう。というほどには何もわかっていないのだけど。ま、それは解説の藤田香織も言ってることで、要するにお楽しみが沢山残っていることなのかと……。 この物語は、これまでの著者の作品の中で、一番「普通」の話です。…
メトロミニッツ(スターツ出版)1月号、p.47 藤原新也「撮りながら話そう コスモスの花咲くころの郵便配達」 彼女の書いた住所に彼女はいない。 だけどいま僕は彼女の心の真っ只中にいる。 そんな気がした。 081220-228
(注:「夫役」には「ぶやく」、「二重成」には「ふたえなし」、「半手」には「はんて」のルビ) 本(講談社)2008年11月号、p.25 藤木久志「村に戦争が来た」「村に戦争が来た」ら、村人はどうしてたかという話の、ほんの一部(要約力がないんで、だからっ…
星星峡(幻冬舎)2008年9月号、p.96 藤田香織「汗とは無縁の室内で、熱き戦いを読む幸福。険しき「武士道」をつき進む、剣道少女再登場!」(誉田哲也『武士道セブンティーン』の書評)そう言われてみると、読書(映画とかも)なんて、ずいぶんといい加減な…
本(講談社)2008年9月号、p.23 福岡伸一「世界は分けても分からない4 相模原、二〇〇八年六月」切り離しが行われたかどうかでいいじゃないかと思ってしまうのだけど。素人は大局観ですよ、ってそういう論旨ではないようで。福岡伸一の最近の露出度の高さっ…
朝日新聞2008年9月13日、2面 ひと欄「還暦に憲法への思いを歌う沢田研二さん(60)」(文:藤森研)静かに通る言葉を言える人になるのが、まず私の場合は難しい。って、すぐそんなふうに話をもっていくからダメなのね。 「我が窮状」 作詞:沢田研二、作曲:…
ぼくはインド、アメリカ、東京と旅してきたけれど、こんなに地味な仕事は初めて。地方は疲弊し、逼迫してるんですね。 道を歩いていて、ふと小耳にはさんだ話から物語が始まるということもなくなったしね。空気までが動いていないと感じることもある。たとえ…
福田康夫同じだったら記者だって質問などしないでしょ。それを「違うんです」って、あなたの言う客観的と私の客観的は、客層が違うんであって、は、客層? だって客観的が違うってことは、ふゅー。むきまきへみし。ふごー。私の独り言はともかく、最後に付け…
本の話(文藝春秋)2008年7月号、p.68 藤森益弘「早川龍雄氏の華麗な映画宣伝術 ワーナー映画宣伝部から見た戦後洋画配給の歴史」最終回「早川龍雄氏の……」だけど、この『燃えよドラゴン』の邦題にまつわる話は、早川の上司だった宣伝部長、佐藤正二のもの。…
物事を裏から、そして言葉を下から眺めることのできる県警唯一の男だが、この新米はまだ私の作品に気付いていない。 中村航、フジモトマサル『終わりは始まり』(集英社、2008年、p.7)そりゃ気付きませんよ。私もいままでに数人から「回文って何」と言われ…
スコット・フィッツジェラルド、村上春樹訳『グレート・ギャツビー』(村上春樹翻訳ライブラリー、中央公論新社、2006年、p.71)読んでいて飽きることのない文に満たされている本だが、といって訳者の村上春樹が絶賛しているほどにはのめり込めなかった。書…