「明晰であるとはお茶を濁さないということ。高級そうな言葉でごまかすことから、最も遠い態度のことです」

朝日新聞2004年3月1日夕刊(署名記事:近藤康太郎)

ウイトゲンシュタインの『論理哲学論考』の新訳(今からだともう2年前だけど)を出した野矢茂樹東大助教授の言葉。「今まですでに5冊の訳業があり、屋上屋を重ねることはしたくなかった。新訳を世に問うというより、『私の〈論考〉はこれ』という、いわば論考を私物化したい気持ちから引き受けた」とも。

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