とにかく、あしながおじさんが大人げない。主人公のジュディとボーイフレンドのジミーの仲にやきもきして何度も保護者の立場を利用して邪魔をするし、最後のほうになると、自分の思い通りにならない十四も年下のジュディに対して、かなり苛立っているのがわかる。

本が好き!(光文社)2008年8月号vol.26、p.5 生田紗代あしながおじさんの恋」(テーマエッセイ 夏休みこその「この一冊」)

あらら、そんなだったっけ、『あしながおじさん』。ちょっと読み返してみるか、と本棚に手を伸ばしかけてやめたのは、私があしながおじさんのおじさんのおじさんくらいの年だってことに気づいたからで(最初に読んだときは、彼は私にとってもおじさんだったのだが)、おじさんのおじさんのおじさんがおじさんより大人げないことがわかってしまったら、どーすりゃいいのさ、なのさ。

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