ここ数年にわたって、日本の二大新聞(「朝日」と「読売」)が自らの戦争責任について真剣に検証してきたのに対し、日本最大の英字新聞、『ジャパンタイムズ』が沈黙を守っているのは、当時のメディア環境を知る研究者にとって奇妙なことである。戦前の同紙は、外務省と密接な関係のもとにあり、同紙の論調は、日本政府の公式見解として海外では受け止められた。その意味では、日本と海外、特に米国との外交関係に与えた影響は、日本語の新聞と同等か、むしろ大きかったことも考えられる。なかでも1941年の二つの社説は、米国において事実上の宣
一冊の本(朝日新聞出版)2008年10月号、p.5 ピーター・オコーノ「語られなかった歴史1 ある英字紙の111周年」
「戦争責任」を検証しちゃうんだって。「日本政府の公式見解」や「事実上の宣戦布告として受け止められ」ていたのだとしたら、検証してもらった方がいいかもなんである。
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