その麻生と総選挙を争った石破茂は人気はともかく、キャラ立ちの面で突出している。白目をむきだしにしてことさらゆっくりしゃべる仕種は、日本軍の総司令官になって戦闘開始の陣頭指揮をとるごとき過激な発言を聞くまでもなく、それだけで十分恐ろしい。

あの紅いほっぺたで、酒豪にして愛煙家、更にはキャンディーズの大ファンにしてプラモデル作りが趣味だという。それを知って、人間存在の不可解さと不気味さを、いまさらながら教えられた。
総裁選に出馬したもう一人の立候補者の小池百合子は、石破とは別の意味で恐ろしい。

ちくま(筑摩書房)2008年11月号、p.4  佐野眞一「テレビ幻魔館 政界の御面相」

その他の御面相(登場人物)は福田康夫小泉純一郎麻生太郎佐藤ゆかり片山さつき猪口邦子。「猪口邦子を見ると、いつも「おてもやん」を歌いたくなるのはなぜだろう。」って、言われてもわからないのだけど、これ、刷り込まれちゃいそうだ。

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