2008-12-13 いざ始めると、書けなかった。仕事が進まないわけではない。それどころか、いつも予定の枚数を超えてしまう。筆が勝手に走る、書くのが楽だと、そういう幸せな話ではない。だから、しんどくて、しんどくて、もうやめたいと思うほどなのだ。せめて手抜きくらいはしたい。でなくとも、この密度で書き続けたら、いつ終わるとも知れやしない。ああ、このへんで妥協しよう。これじゃあ心身ともに、おかしくなる。ぶつぶつと零しながら、気分としては、とうに逃げ腰になっているのに、それでもやめることができないのだ。 さ 青春と読書(集英社)2008年12月号、p.6 佐藤賢一「四十歳の革命」『小説フランス革命』執筆時の話。こういう人が作家になる(なれる)んだよね。すごい。081213-221