この夏も随分そうめんのお世話になった。暑さでいっこうに食欲がおこらないときでも、冷やそうめんなら胃がよろこんで迎え入れる。キリッとした冷たさ、独特の歯ごたえと舌ざわり。三日、五日とつづけても少しも苦にならない。

これほど日本人の食生活になじんでいながら、外ではめったに口にできない。うどん、そばの店はごまんとある。きしめん、ひやむぎもメニューについている。しかし、そうめんはめったにない。麺類の兄弟にちがいないのに、どうして仲間はずれにされるのだろう?
本(講談社)2008年10月号、p.44 池内紀「珍品堂目録70 細くて長いものの食べ方――『そうめん』」

そう言われてみるとそんな気もするが、何しろ食べることにはあまりどころかてんで興味がなく、だから、どうだったかなぁ、になってしまい、そしてこの先にもそうめんが仲間はずれの理由は書いてなくて、作り方や変わり種そうめんの話になってしまうものだから、もう最後はすっ飛ばし読みになってました。

そうめん、いいよ、手っ取り早くて。丼物やパスタなんかもね。理想は、宇宙食なんだけど。

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