き
私は、希望される方と“手紙のやりとり”をすることを仕事としています。(p.22) 『君と会えたから…… The Goddess of Victory』と同じく、これも小説形式の自己啓発本だ。で、今度は「手紙屋」だって。確かに、手紙形式なら、自己啓発の方法や考え方は伝えや…
青春小説仕立ての自己啓発本。無理矢理自己啓発部分を押し込んでいるので、ぎくしゃくではあるのだが、高校生の恋にミステリー的要素も絡めて悪くないつくりだ。若い人がとっつきやすいように、と考慮してのことだろう。適当に書きだしてしまうと説明不足は…
それはまだいい。最悪なのは服装だった。 仮にも裁判である。公式の場である。持ってなければスーツを着ろとは言わない。トレーナーにジーンズでもいいだろう。 でも、黒いトレーナーの右腕と背中に白ヌキでドクロのマーク入りってのはシャレにならんだろう…
世界は偶然の塊だ。パターンなんて、見る者が自分の空想を押し付けただけだ 本当は意味なんかありはしない この最低の世界を創ったのは、形而上学的な超越力じゃない。子供を殺したのは神じゃないし、その死体を犬に喰わせたのも運命なんかじゃない 俺たち人…
青春と読書(集英社)2008年12月号、p.63 木村元彦「ノーベル平和賞とはなにか? ――マルッティ・アハティサーリ受賞によせて」「日本ではほとんど報道されなかった」というコソボにおける力関係の反転。こういう反転は、いとも簡単に起きる。 同一民族による…
ちくま(筑摩書房)2008年11月号、p.65 岸本佐知子「ネにもつタイプ 連載・81 やぼう」50音には「あ」行や「か」行などという区分けとは別の種族が存在するという。んで、それ相応の確執(「ん」の場合は野望らしい)や近親憎悪に同族意識と、どこぞの世界と…
――という一文を、幕末の思想家・吉田松陰を語る文面の中に、私たちはしばしば見つけることができる。その文言は、たった十行ほどの紹介文の中にも我が物顔でおさまっており、彼の残した数々の業績を浸食している。「松下村塾を開いた人」と同じくらいの比重…
「自分の(日本式)名前は、韓日の不幸な歴史の生きた証拠だと思っています。それをしょって生きていますが、日本の国のことはまったく判りません」 と、いうかれらが、ハングル世代の先陣グループに多いとは、皮肉な現象である。それは運命のいたずらなのか…
月刊百科(平凡社)2008年8月号No.550、p.2 山田和「魯山人を食べる」画家や陶芸家などとしてならまだしも(ホントにまだしも)「美食家」北大路魯山人って、「美食家」とついた時点で私的にはどうでもいいや、になってしまうんである。というか、魯山人につ…
朝日新聞2008年6月18日 宮崎県、新名称を募集(署名記事:菊池文隆) 高齢化が進み、共同作業を続けるのが困難とされる地域を指す「限界集落」の名称について、宮崎県は「生活している住民の意欲を失わせ、社会に間違った認識を与えかねない」として、新呼称…
北杜夫『船乗りクプクプの冒険』(角川文庫、S44、p.112)ヘナヘナパーよ、っていいなぁ。今後常用してしまおう。この文庫の解説は井上ひさしで、こんなことを書いている。 番組が終わったからこんなことが言えるのだが、最近までNHKから放送していた「ひょ…
テレビ「報道ステーション」 光市母子殺害事件の遺族である本村洋さんが、判決後の記者会見で「今後どうやって生きていくか」と問われて答えていた言葉。テレビでみたので私の記憶がいい加減だと本村さんに悪いのだが、たしかそのあと「誠実に生きていきたい…